教育長の活動

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教育長の活動

今後の教育で大切にしたいこと

        

湖西市教育委員会教育長 渡辺 宜宏


教育長顔写真 平成
292日付けで教育長に就任して、1年が過ぎました
 学校・園訪問等を通して、現在の学校・園現場の多忙化の状況や急激な現代社会の発展を見据えたなかで、今後の教育で大切にしていきたいと思っていることが何点かあります。
 現代社会は、複雑かつ多様化し、急速に発展・変革してきており、ますます先行き不透明になってきています。さらに、人工知能(AI)技術も急速な普及をしてきています
 人工知能がいろいろな職業を代替していくかもしれない時代に、人間が能力を発揮して活躍するとはどういうことか」が、教育に突きつけられている時代でもあります。
 ただ、忘れてはならない学校の役割は「今の充実」と「将来への備え」の2つだと思います。これらが、どちらかに偏っていてもいけません。社会の新しいニーズを取り入れながら、教育への信頼を守り続ける事が大切です。教職員の意識を変えていかなければならない大切な時期になってきています。

[今後大切にしたいもの]

『生活力』

知識万能な社会に、予想もしなかった巨人?が現れた。人工知能である。コンピュータが現れてから70年しかたっていないのに急速に進化し、今や人間の知能を脅かすまでになっている。人工知能は、人間の変革を迫っている。それに対する心構えがなければ、人間は存在を問われかねないとりあえず、人工知能と渡り合うには、機械が不得手なところで勝負するしかない。データや数字の処理について人間が人工知能に遠く及ばないことは、誰もが知るところである。ところが、「人工知能には、おもてなしもできない。」という。「『おいしい』『おもしろい』の判断」は人工知能にはできない。 もっとも複雑なのは、生活、生きることである。新しい大きな仕事をするとき、生活力がものをいう時代になってくる。

『失敗と対話』

 今年開催された平昌での冬季オリンピックは、国内も大いに盛り上がり、多くの感動と勇気をいただいた。スピードスケートの小平選手、高木選手、スキージャンプの高梨選手は、前回のオリンピックで失敗をし、苦い思い出があるにも関わらず、今回の栄光があった。失敗をバネに、この4年間、その時出来ることに全力で立ち向かった結果だと思う。失敗の経験は最高の教師であるとも言われるまた、彼女たちは、チームという言葉をよくインタビューで言っていた。ひとりで考えることには限界があることに気づき、違ったことをしている仲間と語らったり、他の人と雑談したりするために、単身で海外での練習に臨んだという。そんな中で、一人では思いつかないようなことが飛び出してきたとも聞く。これこそ21世紀を生き抜いていくための「対話的で深い学び」ではないか。

『「間」の豊かさと「ゆとり」』

教師の多忙化により、すぐ答えを得ようとする傾向があるのか、生徒の思考を待たずにすぐ正解を教え込んでしまいがちである。

名人といわれる落語家の語りには独特の「間」がある。そのわずかな「間」に、聞き手の心の中にこみ上げるものが「おかしみ」となって笑いにつながる感覚があるこうした笑いは、若手芸人のギャグ連発で、笑いの波にワァーと持ち上げられるようなものとは異質の感覚がある。長く芸を磨き、人の裏も表も見てきた名人の醸し出す「間」には、何か心の深い部分に働きかける力を感じるのである。

「間」の豊かさと「間」をつくって待つ「ゆとり」の大切さを教えられるものである。


 これらを今後の教育場面で実践していくには、教員がまず「対話的で深い学び」を経験することが大切だと思います。
 学校での取り組みの中で、同僚と意見を交わしながら、「こうしたらどうだろうか」「こちらのほうがいいのでは」等、同僚の様々な考えに触れるなかで、自分と異なる考えがあることに気付き、自分の考えをよりよいものにしたり自然に触れて感動する体験を通して、好奇心や探求心を持って考え、言葉などで表現しながら、身近な事象への関心を高めたりすることが大切であると思います。
 このような体験を、教職員のみなさんには、是非多く積み重ねていただきたいと思います。そうすれば、自分自身が一回りも二回りも成長していることを実感でき、子どもたちの学びにも大きく影響してくるものと思います。
近づく大変動を大きなチャンスととらえ、教職員の意識が変わるきっかけにしていきたいと思います。
 今後も「湖西市総合計画」に基づいて、教育分野を推進するために作成された湖西市教育振興基本計画にある「明日の湖西を創る“ひと”づくり」のために尽力してまいります。これからも、精一杯務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。