○国土交通省所管国有財産等の境界確定事務処理要領
平成12年8月10日
告示第203号
(趣旨)
第1条 この要領は、静岡県事務処理の特例に関する条例(平成11年静岡県条例第56号)別表第1第104の項から第107の項の規定により、市が処理することとされた事務、市が所有する道路敷及び河川等に関する境界確定事務を円滑に行うため必要な事項を定めるものとする。
(境界確定財産)
第2条 この要領は、次に掲げる国有地及び市有地の境界確定事務に適用する。ただし、県が施行する道路に関する工事、河川工事その他これに類する工事であって、県土木事務所が所掌するものに係る境界確定事務を除く。
(1) 道路法(昭和27年法律第180号)第8条第1項に規定する市道の用に供されている国土交通省所管の国有地及び市有地
(2) 河川法(昭和39年法律第167号)第100条第1項の規定により同法の規定が準用される河川の用に供されている国土交通省所管の国有地及び市有地
(3) 道路法の規定が適用されない道路の用に供されている国土交通省所管の国有地
(4) 湖西市普通河川条例(昭和46年条例第7号)第2条に規定する普通河川の用に供されている国土交通省所管の国有地及び市有地
(5) 道路法、河川法、海岸法(昭和31年法律第101号)等の公共物の管理に関する法律の適用のない公共物の用に供されている国土交通省所管の国有地及び市有地であって、前各号に掲げるもの以外のもの
(平12告示277・一部改正)
(境界確定申請適格者)
第3条 市長は、次の要件を具備する者から申請があった場合に境界確定を行うものとする。
(1) 前条各号に掲げる国有地等に隣接する土地の所有権を有しているか又は所有権者から委任を受けていること。
(2) 行為能力を有すること。
2 前項第1号の境界確定に関する事務を委任する例はおおむね次のような場合とする。
(1) 行政書士、土地家屋調査士等に委任するとき。
(2) 共有地について、一部の共有者が他の共有者に委任するとき。
(3) 遺産分割がなされていない共有地について、一部の相続人が他の相続人に委任するとき。
(4) 開発行為等に係るもので、土地所有者が多数であるため、土地所有者全員がその施行者に委任するとき。
(1) 位置図(縮尺/10,000~1/50,000の地図)
(2) 案内図(代表的目的物から現地までの経路を示すもの)
(3) 国有地等との境界確定を求めようとする土地(以下「申請民有地」という。)の地積測量図(縮尺1/250~1/500)
(4) 公図写し(法務局備付けの公図に縮尺、方位、謄写年月日及び謄写者の氏名を記入押印する。)
(5) 実測平面図(縮尺1/250~1/500)及び横断面図(縮尺1/100)
(6) 申請民有地の登記事項証明書(申請日の前3ケ月以内に交付を受けたものとする。)
(7) 隣接地所有者等一覧表(様式第2号)
(8) 申請者の印鑑証明書(申請日の前3ケ月以内に交付を受けたものとする。ただし、第17条の規定により自署により申請する場合は不要)
(9) 委任状(代理人が申請する場合。様式第3号)
(10) 戸籍謄本(相続等があった場合で、登記簿から所有権者が不明のときに添付させるものとし、申請日の前3ケ月以内に交付を受けたものとする。)
(11) その他市長が必要と認めるもの。
3 申請者から印鑑証明書又は戸籍謄本の原本還付を請求された場合は、これらの写しをとり「 年 月 日、原本還付」と記載のうえ担当者印を押印した後に、原本を還付するものとする。
(平17告示19・一部改正)
(1) 申請者が第3条に規定する資格を備えていること。
(2) 境界確定をしようとする国有地等が第2条に規定する土地であること。
(3) 申請書に必要事項が記載され、かつ、第4条に規定する必要図書が添付されていること。
2 市長は、前項第3号の要件に欠ける申請があったときは期限を定めて補正を求めるものとする。
2 市長は、同時に立会が必要と認める申請民有地の隣接地及び対側地の所有者、利害関係人及びその他参考人等に対しては、申請者から立会を依頼させるものとする。ただし、申請者からの依頼では立会に応じない者がいる場合で、市長がその者の立会を必要と認めるときは、市長自ら境界立会依頼書(様式第6号)により依頼するものとする。
(事前調査)
第7条 境界確定の実施に当たって必要があると認めるときは、事前に参考になる資料の収集、調査及び現地確認を行い、又は現地の調査、測量を行った上であらかじめ境界予定線を定めるものとする。
2 この要領に定める事務を行う職員は(以下「事務担当職員」という。)、他人の土地に立入る時は身分証明書(様式第7号)を携帯し、関係者の請求があった時は提示しなければならない。
(現地における境界確定)
第8条 事務担当職員は、立会にあたり、申請書に添付されている隣接地所有者等一覧表により立会者を確認するものとする。
2 事務担当職員は、隣接地所有者等が立会を委任(様式第8号)した場合はその受任者を確認し、原則として立会者全員をもって境界確定の協議をするものとする。ただし、当該土地の地物及び地形の状況並びに公共用財産の幅及び現況等から立会の必要がないと認める場合は、対側地所有者の立会を求めないことができるものとする。
3 事務担当職員は、現地立会者一覧表(様式第9号)に出席した立会者全員の署名を得るものとする。この場合において、隣接地所有者本人又は対側地所有者本人の署名を得る場合は、第17条第1項ただし書による本人確認を行うものとする。
4 事務担当職員は、境界確定の作業に際し、立会者が了知している既設杭の位置等の情報の提供を求めるものとする。
5 事務担当職員は、申請地の地積測量図、公図写し、登記事項証明書その他の参考とすべき資料に基づいて境界確定の協議を行うものとする。
(平17告示19・一部改正)
(境界確定協議の成立)
第9条 境界確定協議は、市長、隣接所有者、対側地所有者及び利害関係人の同意により成立するものとする。ただし、次の各号に掲げる場合はこの限りではない。
(1) 前条第2項ただし書の規定により対側地所有者の立会を求めなかったときに、当該対側地所有者の同意がない場合
(2) 公共用財産の幅、機能及び現況等、周囲の地物及び地形並びに立会者の意見等により、境界が客観的に明確と認められ、公共物の幅員の確保に支障がないと認めるときに、対側地所有者の同意がない場合
(3) 利害関係人が借地し又はその土地に所在する建物を借家している土地の所有者が境界確定線について同意し、かつ、利害関係人が同意しなことに正当な理由がないと認めるときに、当該利害関係人の同意がない場合
3 市長は、前項の境界確定報告書が適正なものと認めるときは、境界確定の協議を成立させるものとする。
(境界確定図の作成)
第10条 市長は、境界確定協議が成立したときは、公図写し、実測平面図及び横断面図を各2通提出させ、それぞれに確定した境界線を朱記し、立会年月日及び境界標の位置等を記載するとともに申請者及び立会者の記名押印を得た境界確定図を作成するものとする。なお、これによりがたいときは同意書(様式第12号)を提出させるものとする。
3 市長は、境界確定図を作成したときは、境界確定通知書(様式第13号)に公図写し及び境界確定図を添えて市長印を割印し申請者に交付するものとする。
(境界標の設置)
第11条 市長は、境界確定協議が成立したときは、原則として、境界標(コンクリート杭、金属板等)を支給し申請者に設置させるものとする。
2 市長は、永続性のある境界標を設置できないときは、境界確定図には境界確定線の測点と近傍の恒久的地物との距離、角度等の位置関係を記載するものとする。
(登記手続き)
第12条 市長は、境界確定の結果地積更正の登記を行う必要があると認めるときは、申請者等に対し、その手続きを速やかに行うよう指導するものとする。
(申請書等の返戻処理)
第13条 市長は、おおむね次の場合には理由を付して申請書等を、様式第14号により申請者に返戻するものとする。
(1) 第5条第1項第1号の要件が欠ける申請の場合
(2) 第5条第1項第2号の要件が欠ける申請の場合
(3) 第5条第2項の規定により求めた補正が期限内に行われない場合
(4) 申請者と境界確定線について境界確定協議が成立しない場合
(5) 隣接地の土地所有者が境界確定線について同意しない場合
(6) 利害関係人又は対側地の所有者が境界確定線に同意しない場合で、当該同意なしに境界確定をすることが不適切な場合
(7) 申請民有地、隣接地又は対側地について、所有権確認等の争訟が行われている場合(訴訟内容により境界確定を行っても支障のない場合を除く。)
(証明書の交付)
第14条 市長は、境界確定通知後、境界確定申請者又は境界確定に同意した隣接地所有者若しくは対側地所有者から境界確定の証明を求められたときは、境界確定証明書交付申請書(様式第15号)に次の図書を添えて提出させるものとする。
(1) 境界確定申請時の公図写し(2部)
(2) 境界確定申請時の実測平面図(2部)
(3) 境界確定証明書交付申請時の当該申請者所有地の登記事項証明書
(4) 申請者の印鑑証明書(申請日の前3ケ月以内に交付を受けたものとする。ただし、第18条の規定により自署により申請する場合は不要)
(平17告示19・一部改正)
(公共事業等のための境界確定の特例)
第15条 国、地方公共団体及び土地改良区等が公共事業又は公益事業を行うため境界確定が必要となった場合は、当該事業の事業主体は、境界確定協議書(様式第17号)に次に掲げる書類を添えて市長に提出するものとする。
(1) 位置図(縮尺1/10,000~1/50,000の地図)
(2) 案内図(代表的目的物から現地までの経路を示すもの)
(3) 公図写し(法務局備付けの公図に縮尺、方位、謄写年月日及び謄写者の氏名を記入押印する。)
(4) 実測平面図(縮尺1/250~1/500)及び横断面図(縮尺1/100)
(5) 隣接地所有者等一覧表(様式第2号)
(6) その他市長が必要と認めるもの。
(押印の方法)
第16条 申請者が境界確定申請書、委任状、境界確定図、同意書又は境界確定証明書交付申請書に押印する場合は、個人は実印、法人は代表者印(ともに印鑑証明書を添付)とする。
2 隣接地所有者又は対側地所有者が境界確定図、同意書に押印する場合は、個人は実印、法人は代表者印(ともに印鑑証明書を添付)とする。
3 隣接地所有者又は対側地所有者の代理人が立会う場合の委任状への押印及び利害関係人の押印は認印とする。
4 行政書士又は土地家屋調査士が申請書の申請者の代理人欄、公図写し及び実測平面図へ押印する場合は、法令で定める職印とする。
2 前項の規定により、記名押印に代えて法人の代表者の自署による場合は、当該法人の名称及び代表者の資格を記載したうえで自署するものとする。
3 第1項ただし書の場合は、身分証明書等について、その書類、番号等を現地立会者一覧表の摘要覧又は境界確定報告書に詳細に記載し、申請者の場合はその身分証明書等の写しを境界確定報告書に添付しなければならない。
附則
この要領は、公布の日から施行する。
附則(平成12年12月12日告示第277号)
この要領は、平成13年1月6日から施行する。
附則(平成17年2月28日告示第19号)
この要領は、平成17年3月7日から施行する。
附則(令和3年4月1日告示第82号)
1 この要領は、公布の日から施行する。
2 この要領の施行の際、この要領による改正前の様式の用紙で、現に残存するものは、所要の修正を加え、なお使用することができる。
(平17告示19・一部改正)
(令3告示82・一部改正)
(令3告示82・一部改正)
(平17告示19・一部改正)