○湖西市文化財保護条例

昭和52年12月22日

条例第33号

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)及び静岡県文化財保護条例(昭和36年静岡県条例第23号。以下「県条例」という。)の規定による指定を受けた文化財以外の文化財で、湖西市内に存するもののうち、市にとつて重要なものについて、その保存及び活用のため必要な措置を講じ、もつて市民の文化的向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例で「文化財」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書、その他の有形の文化的所産で、市にとつて歴史上又は芸術上価値の高いもの(これらのものと一体をなして、その価値を形成している土地、その他の物件を含む。)並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料(以下「有形文化財」という。)

(2) 演劇、音楽、工芸技術、その他の無形の文化財所産で、市にとつて歴史上、又は芸術上価値の高いもの(以下「無形文化財」という。)

(3) 衣、食、住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗、慣習、民俗芸能及び、これに用いられる衣服、器具、家屋、その他の物件で、市民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの(以下「民俗文化財」という。)

(4) 貝塚、古墳、城跡、旧宅、その他の遺跡で、市にとつて歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋梁、峡谷、海浜、山岳、その他の名勝地で、市にとつて芸術上又は観賞上価値の高いもの、並びに動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質鉱物(特異な自然現象の生じている土地を含む。)で、市にとつて学術上価値の高いもの(以下「記念物」という。)

(財産権等の尊重及び他の公益との調整)

第3条 湖西市教育委員会(以下「委員会」という。)は、この条例の執行に当つては、関係者の所有権、その他の財産権を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。

第2章 湖西市指定有形文化財

(指定)

第4条 委員会は、市の区域内に存する有形文化財(法第27条第1項の規定により重要文化財に指定されたもの、及び県条例第4条第1項の規定により静岡県指定有形文化財に指定されたものを除く。)のうち、市にとつて重要なものを湖西市指定有形文化財(以下「市指定有形文化財」という。)に指定することができる。

2 前項の規定による指定をするには、委員会はあらかじめ指定しようとする有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者の同意を得なければならない。ただし、所有者又は権原に基づく占有者が判明しない場合はこの限りでない。

3 第1項の規定による指定をするには、委員会は、あらかじめ湖西市文化財保護審議会に諮問しなければならない。

4 第1項の規定による指定は、その旨を公示するとともに、当該有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知しなければならない。

5 第1項の規定による指定は、前項の規定による公示があつた日からその効力を生ずる。

6 第1項の規定による指定をしたときは、委員会は、当該市指定有形文化財の所有者に指定書を交付しなければならない。

(解除)

第5条 市指定有形文化財が市指定有形文化財としての価値を失つた場合、その他特殊の事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 前項の規定による指定の解除には、前条第3項から第5項までの規定を準用する。

3 市指定有形文化財が国指定又は県指定の有形文化財に指定されたときは、当該市指定有形文化財の指定は解除されたものとする。

4 前項の場合には、委員会は、その旨を公示するとともに、当該市指定有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知しなければならない。

5 第2項で準用する前条第4項の規定による市指定有形文化財の指定の解除の通知を受けたとき及び前項の規定による通知を受けたときは、市指定有形文化財の所有者は、速やかに市指定有形文化財の指定書を委員会に返付しなければならない。

(所有者の管理義務及び管理責任者)

第6条 市指定有形文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づく教育委員会規則及び委員会の指示に従い、市指定有形文化財を管理しなければならない。

2 市指定有形文化財の所有者は、特別の事情があるときは、自己に代わり、当該市指定有形文化財の管理の責に任ずべき者(以下「管理責任者」という。)を選任することができる。

3 前項の規定により管理責任者を選任したときは、所有者は、当該管理責任者と連署のうえ、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。管理責任者を解任した場合も同様とする。

4 管理責任者には、第1項の規定を準用する。

(所有者の変更等)

第7条 市指定有形文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。

2 市指定有形文化財の所有者又は管理責任者は、その氏名若しくは名称又は住所を変更したときは、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。この場合において、氏名若しくは名称又は住所の変更が所有者にかかるときは、届出の際、指定書を添えなければならない。

(滅失、き損等)

第8条 市指定有形文化財の全部又は一部が滅失し、若しくはき損し、又はこれを亡失し、若しくは盗みとられたときは、市指定有形文化財の所有者(管理責任者がある場合は、その者)は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。

(所在の変更)

第9条 市指定有形文化財の所在の場所を変更しようとするときは、所有者(管理責任者がある場合は、その者)は、あらかじめその旨を委員会に届け出なければならない。

(管理又は修理の補助)

第10条 市指定有形文化財の管理又は修理につき、多額の経費を要し、市指定有形文化財の所有者がその負担に堪えない場合、その他特別の事情がある場合には、市は、その経費の一部に充てさせるため、当該所有者に対し、予算の範囲内で補助金を交付することができる。

2 前項の補助金を交付する場合には、委員会は、その補助の条件として管理又は修理に関し、必要な事項を指示することができる。

(管理又は修理に関する指示)

第11条 市指定有形文化財の管理が適当でないため、当該市指定有形文化財が滅失し、き損し、又は盗みとられるおそれがあると認めるときは、委員会は、市指定有形文化財の所有者又は管理責任者に対し、管理方法の改善、保存施設の設置、その他管理に関し必要な措置を指示することができる。

2 市指定有形文化財がき損している場合において、その保存のため必要があると認めるときは、委員会は、当該市指定有形文化財所有者に対し、その修理について必要な事項を指示することができる。

3 前2項の規定による指示に基づいてする措置、又は修理のために要する費用は、予算の範囲内でその全部又は一部を市の負担とすることができる。

4 前項の規定により、市が費用の全部又は一部を負担する場合には、第10条第2項の規定を準用する。

(現状変更等の制限)

第12条 市指定有形文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするものは、委員会の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については、維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については、影響の軽微である場合は、この限りでない。

(修理の届出)

第13条 市指定有形文化財を修理しようとするときは、当該市指定有形文化財の所有者は、あらかじめ、その旨を委員会に届け出なければならない。ただし、第10条第1項の規定による補助金の交付、第11条第2項の規定による指示又は前条第1項の規定による許可を受けて修理を行う場合は、この限りでない。

2 市指定有形文化財の保護上必要があると認めるときは、委員会は、前項の届け出に係る市指定有形文化財の修理に関し、指導と助言をすることができる。

(公開)

第14条 委員会は、市指定有形文化財の所有者に対し、3月以内の期間を限つて、委員会の行う公開の用に供するため、当該市指定有形文化財を出品することを指示することができる。

2 委員会は、市指定有形文化財の所有者に対し、3月以内の期限を限つて、当該市指定有形文化財の公開を指示することができる。

3 第1項の規定による出品のために要する費用は、市の負担とし、前項の規定による公開のために要する費用は、予選の範囲内でその全部又は一部を市の負担とすることができる。

4 委員会は、第2項の規定による公開及び当該公開に係る市指定有形文化財の管理に関し必要な指示をすることができる。

5 第1項又は第2項の規定により出品し、又は公開したことに起因して、当該市指定有形文化財が滅失し、又は損傷したときは、市は当該市指定有形文化財の所有者に対し、その通常生ずべき損失を補償する。ただし、所有者の責に帰すべき理由によつて滅失し、又は損傷した場合は、この限りでない。

第15条 前条第2項の規定による公開の場合を除き、市指定有形文化財の場所を変更して、これを公衆の観覧に供するため、第9条の規定による届出があつた場合には、前条第4項の規定を準用する。

(調査)

第16条 委員会は、必要があると認めるときは、市指定有形文化財の所有者又は管理者に対し、当該市指定有形文化財の現状又は管理若しくは修理の状況につき報告を求めることができる。

(所有者変更に伴う権利義務の承継)

第17条 市指定有形文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、当該市指定有形文化財に関し、この条例に基づいてする委員会の指示、その他の処分による旧所有者の権利義務を承継する。

2 前項の場合には、旧所有者は、当該市指定有形文化財の引渡しと同時に、その指定書を新所有者に引き渡さなければならない。

第3章 湖西市指定無形文化財

(指定)

第18条 委員会は、市内に所在する無形文化財(法第71条第1項の規定により重要無形文化財に指定されたもの及び県条例第18条第1項の規定により静岡県指定無形文化財に指定されたものを除く。)のうち、市にとつて重要なものを湖西市指定無形文化財(以下「市指定無形文化財」という。)に指定することができる。

2 委員会は、前項の規定による指定をするに当つては、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体(無形文化財を保持する者が主たる構成員となつている団体で代表者の定めのあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。

3 第1項の規定による指定又は前項の規定による認定をするには、委員会は、あらかじめ湖西市文化財保護審議会に諮問しなければならない。

4 第1項の規定による指定は、その旨を公示するとともに、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体(保持団体にあつては、その代表者)として認定しようとするものに通知しなければならない。

5 委員会は、第1項の規定による指定をした後においても、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体として認定するに足りるものがあると認めるときは、そのものを保持者又は保持団体として追加認定することができる。

6 前項の規定による追加認定は、第3項及び第4項の規定を準用する。

(平17条例5・一部改正)

(解除)

第19条 市指定無形文化財が市指定無形文化財としての価値を失つた場合、その他特殊の事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなつたと認められる場合、保持団体がその構成員の異動のため保持団体として適当でなくなつたと認められる場合、その他特殊の事由があるときは、委員会は、その認定を解除することができる。

3 第1項の規定による指定の解除又は前項の規定による認定の解除には、前条第3項の規定を準用する。

4 第1項の規定による指定の解除又は第2項の規定による認定の解除は、その旨を公示するとともに、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体の代表者に通知しなければならない。

5 市指定無形文化財について法第71条第1項の規定による重要無形文化財又は県条例第18条第1項の規定による静岡県指定無形文化財の指定があつたときは、当該市指定無形文化財の指定は、解除されたものとする。

6 前項の場合には、委員会は、その旨を公示するとともに、当該市指定無形文化財の保持者として認定されていた団体の代表者に通知しなければならない。

7 保持者が死亡したとき又は保持団体が解散したとき(消滅したときを含む。以下この条例及び次条において同じ。)は、当該保持者又は保持団体の認定は解除されたものとし、保持者のすべてが死亡したとき又は保持団体のすべてが解散したときは、市指定無形文化財の指定は解除されたものとする。この場合には、委員会は、その旨を公示しなければならない。

(平17条例5・一部改正)

(保持者の氏名変更等)

第20条 保持者が氏名若しくは住所を変更し、又は死亡したときは、保持者又はその相続人は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。保持団体が名称、事務所若しくは代表者を変更し、構成員に異動を生じ、又は解散したときも、代表者(保持団体が解散した場合にあつては、代表者であつた者)について同様とする。

(保存)

第21条 委員会は、市指定無形文化財の保存のため必要があると認めるときは、市指定無形文化財について自ら記録の作成、伝承者の養成その他その保存のため適当な措置を執ることができるものとし、市は、保持者又は保持団体その他保存に当ることを適当と認める者に対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。

2 前項の規定により補助金を交付する場合には、第10条第2項の規定を準用する。

(公開)

第22条 委員会は、市指定無形文化財の保持者又は保持団体に対し市指定無形文化財の公開を、市指定無形文化財の記録の所有者に対しその記録の公開を指示することができる。

2 前項の規定による市指定無形文化財の公開には、第14条第3項及び第4項の規定を準用する。

3 市は、第1項の規定による市指定無形文化財の記録の公開に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。

4 前項の規定により補助金を交付する場合には、第10条第2項の規定を準用する。

(保存に対する指導助言)

第23条 委員会は、市指定無形文化財の保持者、保持団体その他その保存に当ることを適当と認める者に対し、その保存のため必要な指導又は助言をすることができる。

第4章 湖西市指定民俗文化財

(指定)

第24条 委員会は、市内に所在する有形の民俗文化財(法第78条第1項の規定により重要有形民俗文化財に指定されたもの及び県条例第24条第1項の規定により静岡県指定有形民俗文化財に指定されたものを除く。)のうち、市にとつて重要なものを湖西市指定有形民俗文化財(以下「市指定有形民俗文化財」という。)に、無形の民俗文化財(法第78条第1項の規定により重要無形民俗文化財に指定されたもの及び県条例第24条第1項の規定により静岡県指定無形民俗文化財に指定されたものを除く。)のうち、市にとつて重要なものを湖西市指定無形民俗文化財(以下「市指定無形民俗文化財」という。)に指定することができる。

2 前項の規定による市指定無形民俗文化財の指定には、第4条第2項から第6項までの規定を準用する。

3 第1項の規定による市指定無形民俗文化財の指定には、第18条第3項の規定を準用する。

4 第1項の規定による市指定無形民俗文化財の指定は、その旨を公示しなければならない。

(平12条例7・平17条例5・一部改正)

(解除)

第25条 市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財がその価値を失つた場合、その他特殊の事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 前項の規定による市指定有形民俗文化財の指定の解除には、第5条第2項及び第5項の規定を準用する。

3 第1項の規定による市指定無形民俗文化財の指定の解除には、第19条第3項の規定を準用する。

4 第1項の規定による市指定無形民俗文化財の解除は、その旨を公示しなければならない。

5 市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財について法第78条第1項の規定による重要有形民俗文化財若しくは重要無形民俗文化財又は県条例第24条第1項の規定による静岡県指定有形民俗文化財若しくは静岡県指定無形民俗文化財の指定のあつたときは、当該市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財の指定は、解除されたものとする。

6 前項の場合の市指定有形民俗文化財の指定の解除には、第5条第4項及び第5項の規定を準用する。

7 第5項の場合の市指定無形民俗文化財の指定の解除については、委員会は、その旨を公示しなければならない。

(平17条例5・一部改正)

(市指定有形民俗文化財の保護)

第26条 市指定有形民俗文化財に関し、その現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするものは、あらかじめその旨を委員会に届け出なければならない。

2 市指定有形民俗文化財の保護上必要があると認めるときは、委員会は、前項の届出に係る現状変更又は保存に影響を及ぼす行為に関し必要な指示をすることができる。

(市指定有形民俗文化財に関する準用規定)

第27条 第6条から第11条まで及び第13条から第17条までの規定は、市指定有形民俗文化財に準用する。

(市指定無形民俗文化財の保存)

第28条 委員会は、市指定無形民俗文化財の保存のため必要があると認めるときは、市指定無形民俗文化財について、自ら記録の作成その他その保存のため適当な措置を執ることができるものとし、市は、その保存に当ることを適当と認める者に対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。

2 前項の規定により補助金を交付する場合には、第10条第2項の規定を準用する。

(市指定無形民俗文化財記録の公開)

第29条 委員会は、市指定無形民俗文化財の記録の保持者に対し、その記録の公開を指示することができる。

(市指定無形民俗文化財の保存に対する指導助言)

第30条 委員会は、市指定無形民俗文化財の保存に当ることを適当と認める者に対し、その保存のため必要な指導と助言を行うことができる。

(市指定無形民俗文化財以外の無形の民俗文化財の記録の作成等)

第31条 委員会は、市指定無形民俗文化財以外の無形の民俗文化財のうち特に必要あるものを選択して、自らその記録を作成し、保存し、又は公開することができるものとし、市は、適当な者に対し当該無形の民俗文化財の公開又は記録の作成、保存若しくは公開に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。

2 前項の規定による選択には、第18条第3項の規定を準用する。

3 第1項の規定により、被助金を交付する場合には、第10条第2項の規定を準用する。

第5章 湖西市指定史跡名勝天然記念物

(指定)

第32条 委員会は、市内の所在する記念物(法第109条第1項の規定により史跡、名勝又は天然記念物に指定されたもの及び県条例第29条第1項の規定により静岡県指定史跡名勝又は天然記念物に指定されたものを除く。)のうち、市にとつて重要なものを湖西市指定史跡、湖西市指定名勝又は湖西市指定天然記念物(以下「市指定史跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。

2 前項の規定による指定には、第4条第2項から第5項までの規定を準用する。この場合において、通知すべき相手が多数で個別に通知しがたい事情がある場合には、その代表者又はこれに準ずる者に通知することをもつて、個別に通知したものとみなす。

(平17条例5・一部改正)

(解除)

第33条 市指定史跡名勝天然記念物がその価値を失つた場合その他特殊の事由があるときは、委員会は、その指定を解除することができる。

2 市指定史跡名勝天然記念物について法第109条第1項の規定による史跡名勝若しくは天然記念物又は県条例第29条第1項の規定による静岡県指定史跡、静岡県指定名勝若しくは静岡県指定天然記念物の指定があつたときは、当該市指定史跡名勝天然記念物の指定は解除されたものとする。

3 第1項の規定による指定の解除には第5条第2項の規定を、前項の場合には第5条第4項の規定を準用する。

(平17条例5・一部改正)

(標識等の設置)

第34条 市指定史跡名勝天然記念物の所有者は、市指定史跡名勝天然記念物の管理に必要な標識、説明板、境界標、囲さく、その他の施設を設置するものとする。

(土地の所在等の異動届出)

第35条 市指定史跡名勝天然記念物の指定地域内の土地について、その土地の所在、地番、地目又は地積に異動があつたときは、所有者(第37条で準用する第6条第2項の規定により選任した管理責任者がある場合は、その者)は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。

(現状変更等の制限)

第36条 市指定史跡名勝天然記念物に関し、その現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするものは、委員会の許可を受けなければならない。ただし現状変更については、維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置を執る場合、保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合は、この限りではない。

(準用規定)

第37条 第6条から第8条まで及び第10条第11条第13条第16条第17条第1項の規定は、市指定史跡名勝天然記念物について準用する。

第6章 湖西市選定保存技術

(選定)

第38条 委員会は、市内に所在する伝統的な技術又は技能で、文化財の保存に欠くことのできないもの(法第147条第1項の規定により選定保存技術に選定されたもの及び県条例第34条の2第1項の規定により静岡県選定保存技術に選定されたものを除く。)のうち、市として保存の措置を講ずる必要があるものを湖西市選定保存技術(以下「市選定保存技術」という。)として選定することができる。

2 委員会は、前項の規定による選定をするに当つては、市選定保存技術の保持者又は保存団体(市選定保存技術を保存することを主たる目的とする団体(財団を含む。)で代表者又は管理人の定のあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。

3 一の市選定保存技術についての前項の認定は、保持者と保存団体とを併せてすることができる。

4 第1項の規定による選定及び前2項の規定による認定には、第18条第3項から第6項までの規定を準用する。

(平17条例5・一部改正)

(解除)

第39条 委員会は、市選定保存技術について、保存の措置を講ずる必要がなくなつた場合その他特殊の事由があるときは、その選定を解除することができる。

2 委員会は、保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなつたと認められる場合、保存団体が保存団体として適当でなくなつたと認められる場合、その他特殊の事由があるときは、保持者又は保存団体の認定を解除することができる。

3 第1項の規定による指定の解除又は前項の規定による認定の解除には、第19条第3項及び第4項の規定を準用する。

4 市選定保存技術について法第147条第1項の規定による選定保存技術の選定又は県条例第34条の2第1項の規定による静岡県選定保存技術の選定があつたときは、当該市選定保存技術の選定は解除されたものとする。

5 前項の場合には、第19条第6項の規定を準用する。

6 前条第2項の認定が保持者のみについてなされた場合にあつては、そのすべてが死亡したとき、同項の認定が保存団体のみについてなされた場合にあつてはそのすべてが解散したとき(消滅したときを含む。以下この項において同じ。)同項の認定が保持者と保存団体とを併せてなされた場合にあつては保持者のすべてが死亡し、かつ、保存団体のすべてが解散したときは、市選定保存技術の選定は解除されたものとする。この場合には、委員会はその旨を公示しなければならない。

(平17条例5・一部改正)

(保持者の氏名変更等)

第40条 保持者及び保存団体には第20条の規定を準用する。この場合において、同条後段中「代表者」とあるのは、「代表者又は管理人」と読み替えるものとする。

(保存)

第41条 委員会は、市選定保存技術の保存のため必要があると認めるときは、市選定保存技術について自ら記録の作成、伝承者の養成、その他その保存のため適当な措置を執ることができるものとし、市は、保持者、保存団体その他その保存に当ることを適当と認める者に対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。

2 前項の規定により補助金を交付する場合には、第10条第2項の規定を準用する。

(保存に関する指導助言)

第42条 委員会は、市選定保存技術の保持者、保存団体その他その保存に当ることを適当と認める者に対し、その保存のため必要な指導又は助言をすることができる。

第7章 湖西市文化財保護審議会

(設置)

第43条 委員会に、湖西市文化財保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。

(所掌事務)

第44条 審議会は、委員会の諮問に応じて文化財の保存及び活用に関する重要事項について調査審議し、及びこれらの事項に関して委員会に建議する。

(組織)

第45条 審議会は、委員8人以内をもつて組織する。

2 特別の事項を調査審議するため必要があるときは、審議会に臨時に委員(以下「臨時委員」という。)を置くことができる。

(平11条例4・一部改正)

(任期)

第46条 委員の任期は、2年とする。ただし補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 臨時委員は、当該特別の調査審議が終了したときは解任されたものとする。

(平11条例4・旧第47条繰上)

(会長及び副会長)

第47条 審議会に会長及び副会長1人を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 会長は会務を総理し、審議会を代表する。

3 副会長は会長を補佐し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

(平11条例4・旧第48条繰上)

(会議)

第48条 審議会の会議は、会長が招集し、会長が議長となる。

2 審議会は、委員(議事に関係のある臨時委員を含む。次項においても同じ。)の半数以上が出席しなければ、会議を開くことができない。

3 審議会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(平11条例4・旧第49条繰上)

第8章 補則

(委任)

第49条 この条例の施行について必要な事項は、教育委員会規則で定める。

(平11条例4・旧第51条繰上、令3条例1・旧第50条繰上)

1 この条例は、昭和53年1月1日から施行する。

3 この条例の施行の際、現に旧条例第3条の規定により指定した湖西市指定文化財並びにこれに係る処分及び手続きについては、この条例の相当する規定によつて指定した文化財並びにこれに係る処分及び手続きとみなす。

4 この条例の施行の際、現に旧条例の規定に基づく湖西市文化財保護審議会の委員の職にあるものは、この条例の規定に基づく審議会の委員になるものとする。この場合における委員の任期は、旧条例に規定する委員の残任期間とする。

5 新居町の編入の日の前日までに、新居町文化財保護条例(昭和53年新居町条例第23号)の規定によりされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりされたものとみなす。

(平22条例73・追加)

(平成11年3月10日条例第4号)

この条例は、平成11年5月1日から施行する。

(平成12年3月30日条例第7号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成17年3月14日条例第5号)

この条例は、平成17年4月1日から施行する。

(平成22年1月4日条例第73号)

この条例は、平成22年3月23日から施行する。

(令和3年3月9日条例第1号)

この条例は、令和3年4月1日から施行する。

湖西市文化財保護条例

昭和52年12月22日 条例第33号

(令和3年4月1日施行)

体系情報
第7編 育/第4章 文化財
沿革情報
昭和52年12月22日 条例第33号
平成11年3月10日 条例第4号
平成12年3月30日 条例第7号
平成17年3月14日 条例第5号
平成22年1月4日 条例第73号
令和3年3月9日 条例第1号