白須賀が生んだ国学者「夏目甕麿」と「遠州国学」について

更新日:2024年04月17日

夏目甕麿と加納諸平について

伝夏目甕麿肖像画

夏目甕麿(1773~1822)と、その息子である加納諸平(1806~1857)は、白須賀宿出身の国学者です。
夏目甕麿は、国学を内山真龍(うちやままたつ)に学び、後に伊勢松阪の本居宣長(もとおりのりなが)の門下に入り、国学の普及に努めました。著書には、「古野の若葉」ほか歌集数編があります。陵墓にも関心があり、天皇陵を描いた絵巻物である「皇陵図」も作成しています。
 加納諸平は甕麿の長男で、本居宣長の養子である本居大平(もとおりおおひら)に入門し、国学・歌学の研鑽を積みました。紀州和歌山の藩医加納伊竹の養子となり、「鰒玉集(ふくぎょくしゅう」と題する著書7巻を出版するなど全国的にも有名で、晩年には紀州国学者の総裁となりました。

遠州国学について

国学とは、『万葉集』や『古事記』などの古典を通じて、儒教や仏教が伝わる以前の日本人の精神を明らかにしようとする学問のことで、幕末の尊王攘夷(そんのうじょうい)運動や、明治以降の神道国教化に影響を与えました。著名な国学者としては浜松の加茂明神の神官であった「賀茂真淵(かものまぶち)」や、伊勢松坂の「本居宣長(もとおりのりなが)」がいます。

遠州地域は国学研究が非常に盛んな地域であり、著名な国学者を多く輩出しています。そのため、遠州地域で発展した国学のことを、特に「遠州国学」と呼びます。

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